例題2-1) 一般に、金利はインフレ率よりも大きいといえるか

パンを1個買うことのできる購買力は、大きな銀行に預けておくことで、次の瞬間にはパンを(1+金利)/(1+インフレ率)個買える購買力になります。これが実質金利で、時間の価格をインフレ率で割り引くことで、時間の価値を表現します。つまり、金利はインフレ率より大きいかという問いは、時間の価値は正であると考えてよいか、という問いに他なりません。

インフレーションが何によってもたらされるか、という難しい問いは横に置いておいても、皆が前向きにほしいものをつくり出そうとする社会では、時間の価値が負であるような状況、時間なんて無い方がいいんだという絶望的な状況など、到底想像することができません。だとすれば一般的には、金利はインフレ率よりも大きいことを期待してよいということになります。

ところで、歴史的にはインフレ率が非常に大きくなってしまう「ハイパーインフレーション」と呼ばれる現象が、世界の各地で見られます。ほんのすこし時間が流れる間に、物の値段が何倍にもなってしまうような状況下では、ほとんどすべての取引にかかる契約が、不安定な状況に置かれざるを得ません。時間の価値は、取引によって需要と供給が継続的に均衡することによって評価されますから、そのような危機的状況下で政治が第一にすべきことは、安心して取引のできる環境を整えることです。
posted by equilibrium at 2002-02-01 | [草稿]例題
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