例題3-1) 個人の貸借対照表の純資産の大きさを変化させる最大の要因は何か

人生で最大の買い物は、おそらく持ち家でしょうか。

現金で買うのでなく住宅ローンを組むのなら、これは購入した瞬間に資産と負債を同時に大きくします。しかし将来の純資産の大きさに与える影響は、あまり明らかではありません。「買うのと借りるのでは、どっちが得か?」という古典的な問いは、常に人々の頭に置かれながら、住宅市場では需要と供給が継続的に均衡しています。もちろん住宅を購入することによって、不動産価格の変動や地震など、将来の純資産を変動させる潜在的な要因は増加しますが、評価の出発点としては、おおよそ中立と考えるのが適切でしょう。

明らかに、より大きな影響を純資産に与えるであろう要因があります。収入を生み出し続ける自分自身、大きな金額の住宅ローンすら完済してしまう自分自身です。お金を生み出すものが資産だと考えれば、おそらく自分自身は、貸借対照表中で最も大きな資産であるはずです。

資産としての自分自身の大きさは、日々変化します。仕事を精力的にこなし、周囲に評価され出世が見えてくれば、将来に期待される収入は増加し、それらを割り引いた総合計としての資産は大きくなっていると考えられるでしょう。他方で、何らかの理由で例えば気持ちが失われてしまえば、逆に資産としての自分自身は、小さくなっていると評価せざるを得ません。転職すれば、将来像はさらに大きく変わるでしょうし、また何らかの事故によって仕事ができなくなってしまえば、やはり将来像は大きく変わらざるを得ません。

日々変化する自分自身は、個人の貸借対照表の純資産を大きく変化させるのです。
posted by equilibrium at 2002-03-01 | [草稿]例題
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